SHUFFLE!

 人気イラストレーター・西又葵&鈴平ひろが手がけた学園恋愛アドベンチャーゲーム。人間が神族や魔族と接触を持つようになった世界において、神族と魔族のお姫様に求愛される主人公・土見稟のドタバタを描く。このテのギャルゲーの主人公は不条理なくらいモテるのが普通だが、それと比較しても本作の主人公は異常なくらいモテる。他のギャルゲーだと主人公に知り合いの女の子が多くても特定ヒロインのルートに入ると他の女の子はさほど深入りしない(よき友人ではあるが)のに対し、このゲームでは「神界は一夫多妻制なんですよ」と言って女の子の方からハーレムを望んでくる。話の内容はさておきシステムはきわめて単純で、わずかな選択肢で攻略対象が決定、女の子別ルート上に選択肢はなく選択ミスによるバッドエンドは存在しない。むしろ外伝の「Tick! Tack!」「Really? Really!」のほうが選択肢が多くて難しい。スタッフがキャラ萌え重視の意図を持っていたこともあり、いわゆる「泣きゲースタイル」に慣れたプレイヤーにとっては薄っぺらに見えてしまうことも。そう考えるとアニメ版では少しでも話を重くしようとして魔界に行く話を作ったり、亜沙をヒロインにしたのも理解できる。


Tick! Tack!

「SHUFFLE!」のファンディスクとして作られたネリネED後のアフターストーリー。話の内容は「ネリネ版バック・トゥ・ザ・フューチャー」といったところ。母親によって髪の色が変わるネリネを見てドラクエ5の双子を思い出したのは私だけか? "Nerine(赤ネリネ)"も"ねりね(別名ロリネ)"も私の好みを外していないので私が稟ならあえて歴史を修正しようとは思わないのだが・・・ 「神族も魔族も寿命は人間と大差ない(昔は旧約聖書の人間並みに長寿だったようだが)」という設定があるのに現在に戻ってもセージとアイの姿が変わってない、サイヤ人と同じで青年期が長いのか?


Really? Really!

 楓エンド後のアフターストーリー。プリムラの魔力の暴走で精神障害を起こした楓を目覚めさせるため稟や亜沙たちが楓の精神世界に入って正しい記憶を取り戻すという話。舞台となる記憶世界は楓の母が死んだ時や亜沙との出会い、バーベナ入学など多岐にわたっており、「SHUFFLE!」本編のパロディ的なイベントもある。前作「Tick! Tack!」からNerine(アイの娘)やセージが出ているのにサイネリアが出ないのは残念。なお「なんで楓がNerineを知ってるんだ?」と疑問に思う人も多いと思われるが、控えめな性格と評されているネリネも楓から見れば積極的な女の子であり、それが記憶の中で誇張されてあのような形になったと思われる。なお案内人の紅葉は「みずいろ」「涼宮ハルヒの憂鬱」の声優ネタ。


SHUFFLE! Essence+

PS2「SHUFFLE! ON THE STAGE」の逆移植企画をベースにした全面リニューアル作品。PS2版の麻弓、カレハ、ツボミにくわえて紅女史がヒロイン昇格、リアリアから桜がレギュラー化、更に新ヒロインとしてデイジーが登場しており、土見ラバーズが10人を越えている。新スタッフ森林彬はオリジナル版をユーザーとしてプレイしており、プレイ時の印象を元に書いた二次創作がオフィシャルになった感じとコメントしている。さてプレイしてみると旧作ファンが書いただけあって空気を壊していないのはさすが。アニメ版と違って鬱な展開は一切無いので安心してプレイできる。ところで西又氏は旧作を知る者としてイラストだけでなく全体的なプロデュースもやらされているように見え、「ときメモ」のメタルユーキ的ポジションに立たされている印象がある。


キャラクター評

土見稟
 面倒見がよくてお人好しで忍耐力があり、女の子のハートをピンポイントで突いてくるという典型的なギャルゲーの主人公。

ネリネ
 スク水巨乳のイメージが強く、私がプレイ前から注目していたキャラ。おとなしい性格なのに稟に危害を加える者に対しては鬼と化すという男に都合のよい性格が萌えポイント。筆者は巨乳好きといいつつロリバージョンの「ねりね」も好きだったりする。

リシアンサス
 書籍やおまけモードの並びからいってメインヒロインのはずだが、スク水巨乳ネリネやアニメ版ヒロイン亜沙などのインパクトが強くてなかなかヒロイン扱いされない悲劇の女神。お姫様とは思えない主婦根性も楓とかぶって損をしている。残るアイデンティティーは人懐っこさだけ。ノリのよさは「D.C.〜ダ・カーポ〜」の白河ことりを意識したのではないかと思わなくもない(西又がことりの同人誌を出したことあるのでおそらく意識してるだろう)。母親から巨乳を受け継いでいればもう少し人気が出たのではないかと思うが・・・

キキョウ(裏シア)
 多少ツンデレ気味とはいえ活発な性格のシアと差別化ができておらず、双子の性格が正反対になるのが常識になっているギャルゲーでは損をしている。

ネリネ
 スク水巨乳のイメージが強く、私がプレイ前から注目していたキャラ。おとなしい性格なのに稟に危害を加える者に対しては鬼と化すという男に都合のよい性格が萌えポイント。筆者は巨乳好きといいつつロリバージョンの「ねりね」も好きだったりする。

芙蓉楓
「神にも悪魔にも凡人にもなれる男」ということは楓を選ぶと凡人なのか? ちとひどくねーか麻弓。非常に献身的過ぎてかえって遠慮したくなるキャラクターである。自己主張の強い押しかけ女房タイプのほうが気を使わなくて助かるのだが。ゲームでも過激な偏愛発言が多くアニメスタッフがヤンデレ扱いしたのも理解できるが、本来の楓は独占欲を全然見せないことに注意する必要がある。 

時雨亜沙
 明るい性格で胸もそこそこ、姉萌えの私としては好きな部類に入る。とはいえ妹キャラのごとく稟に抱きついて甘えるなど主人公への態度は微妙、というかタマ姉ほど厳格な上下関係がなく姉キャラとしては珍しいパターンといえる。ところで力を解放すると髪が伸びるって超サイヤ人3ですか?

プリムラ
 北都南の声で「お兄ちゃん」は心臓に悪い。私がオッパイ星人でなければ沈んでいた。

時雨亜麻
 犯罪的なロリフェイスにそこそこ大きな胸(カレハよりスタイルがいい)という私好みのキャラ。ギャルゲーで母親といえば秋子さんや春夏さんが有名だが彼女が若く見えるといってもヒロインの姉に見える程度、妹に見えるほど幼いというのは異常。某声優のマネをして17歳と詐称したら逆の意味で信じてもらえないかも。作品の世界観に深く関わるキャラなのでもう少し出番を増やしてほしかった気がする(特に亜沙がヒロインになっているアニメ版)。「Essence+」のデイジーEDでは声優ネタでライブのボーカルとして担ぎ出された(直後にYURIA氏のエンディングテーマに入る)。

リコリス
 実験体で寿命もあまりないというのに種のクルーゼみたいに世界を憎んだりせず、非常にできた性格の女の子。好きなキャラではあるのだがネリネと印象がかぶりがちでキキョウ同様損をしているような。

カレハ
 金髪ロングでおっとりした性格のお姉さん。こういうのもいいな。先輩キャラということで他のヒロインとはとは登場タイミングがずれるのが姉キャラらしさを引き立てている。亜沙同様「弟をいじって楽しむ姉」という役割だが、妄想癖が激しいわりに自分の恋愛には奥手だったりする。このあたりはツボミのほうがまだマシかも。

ツボミ
「Really? Really!」では比較的おとなしくて典型的な妹キャラだと思ったが、「Essence+」ではかなりアクティブなキャラになっていた。神界は一夫多妻制という事もあって「これは姉妹丼あるな」と思ったが、「Essence+」で彼女のシナリオがキキョウのごとく分離独立したため無かった。

紅薔薇撫子
 「Essence+」でようやく攻略可能に(エッチシーン自体は「Really? Really!」にもある)。どうしてもその巨乳に目が行ってしまうのは男のサガか? まあ稟を「つっちー」と気安く呼ぶあたり気はあってんですね。とはいえ全体から見れば緑葉との漫才がおもな役割。

麻弓=タイム
 ロリでも巨乳でもないため私の守備範囲外だが、脇役としての大活躍には敬意を示したい。貧乳が自虐ネタと化しているのは泣けてくる。

セージ
「トンビがタカを産む」とはまさにこのことである。発育不良は守備範囲外だが彼女のシナリオはけっこう好き。なんか彼女がネリネの胸の谷間に顔を埋めているシーンを想像してしまうのですが(どっちが子供かわからん)。 

アイ
 ほんわかした性格にゴージャスボディというまさに理想の女性。ネリネが恋人という設定でなければ転んでいた、・・・と思ったら現代で土見ラバーズ参入ですか? エッチシーンでの美乳が印象深い、ホント鈴平先生って巨乳描くのうまいなあ。同じ鈴平デザインの木ノ下貴子に見た目が似ている。

Nerine(アイの娘)
 子犬みたいだと形容されるセージの娘に対してこっちは猫っぽい性格。犬ほど忠実じゃないけど好きな男にベタベタという女の子は非常に萌える。「Really? Really!」には本編シナリオのNerineバージョンが再現されていて嬉しかった。魔王がどっちとくっついてもネリネは母親に似ないようだが、どうやらこっちのネリネはサイネリアやキキョウに似ているようである。

サイネリア
「Tick! Tack!」ではシアが登場しないのでその代わりといった役割のお母さん。血縁だけあって魔王とシアの中間の性格をしている。その巨乳は娘より姪に行ってしまったようで。「Essence+」に少しだけ登場したが、なぜか母娘のやりとりは一切無し。

八重桜
 ギャルゲーに「さくら」という名前のキャラは多いけどとうとう「SHUFFLE!」にも出たか。幼少時から稟と楓を気遣ってくれて非常に好印象のある女の子、脇役というのが非常に惜しい。このシリーズの女の子はウエスト60前後の現実的なレベルばかりなので彼女のウエスト53というのは非常に目立つ。楓に負けず劣らず一途な性格だが、無防備な天然エロの一面も。「Essence+」ではシアとの絡みが非常に多い。

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